この記事では社会人ドクターが博士修了要件の業績を揃えたを紹介いたします!
企業で働く傍ら、社会人ドクターとして博士号を取得しました。
会社員として多忙を極める一方、博士修了要件のための業績を揃えた方法を紹介いたします。
おすすめの読者
- 社会人ドクターに興味のある方
- 社会人ドクターの体験談を知りたい方
- 社会人ドクターの具体的取り組みを知りたい方
【結論】社会人ドクターが博士修了要件の業績を揃えた方法
博士後期課程修了のためには、雑誌論文等による対外発表の実績が必要となります。
私の大学では査読付き雑誌論文が3本必要でした。
多くの社会人ドクターにとって、最も大きい障壁となります。
そこで、私は以下の3つの方針で、博士修了要件の業績を揃えました。
方針
- 社会人ドクター入学前に対外発表業績を揃える
- レター論文を活用する
- 積極的に投稿する、リジェクトに価値がある
社会人ドクター入学前に対外発表業績を用意する
社会人になってから対外発表実績すべてを用意することは困難であるため、入学前に雑誌論文の採録実績を作れるように、論文投稿を進めました。
これにより、社会人ドクター入学後に雑誌論文の業績を揃えることができ、修了要件をスムーズに進めることができます。
具体的には、修了要件となる査読付き雑誌論文の内、2本は大学院入学前、1本を大学院入学後に出版しました。
私の大学では博士後期課程の修了要件に「在学中に雑誌論文が1本出版される」があるため、これを満たすように論文投稿を進めました。
そのためには、下記を満たす必要性があると思います。
- 修士課程の内に雑誌論文できるレベルの研究成果を仕上げておく
- 社会人ドクター入学前も継続的に研究活動を行う
- 入学前の研究成果に理解を示していただける先生の協力を仰ぐ
これら要件を満たそうと思うと、修士課程と同じ研究室での博士課程進学が現実的な路線になってくると考えています。
レター論文を活用する
私の大学において、査読付き雑誌論文にはレター論文も含まれるため、こちらも積極的に活用しました。
レター論文とは、速報性が重視される媒体であり、現在進行系の研究成果を報告することを目的としています。
ページ数が少ないため、必然的に研究成果を絞り込んだ上での発表が重要となります。
また、媒体の特性上、フルペーパ論文と比較して、採択率が高い場合があります。
研究成果がある程度目処だった段階で、レター論文にて投稿を行います。
その後、研究成果を大きくまとめることができたタイミングで、フルペーパ論文にて投稿を行います。
これにて、同一の研究内容にて業績を円滑に揃えることができます。
ただし、レター論文では、少ない文章量の中に研究成果を詰め込む必要性があるので、文章術的には難易度が高いと考えています。
端的に情報を伝える方法はこちらを参考にしました → 一番伝わる説明の順番
、 理科系の作文技術
積極的に投稿する、リジェクトに価値がある
リジェクトを恐れずに、積極的に論文投稿をすることも非常に重要であると感じました。
一般的に、査読プロセスは以下のようになっています。
- 投稿
- 採録 or 条件付き採録 or リジェクト
- (条件付き採録の場合)再投稿
- 採録 or リジェクト
投稿の後は、大半は「条件付き採録」か「リジェクト」が返ってきます。
論文投稿を行わないことには、ここのステップにも乗ることができないので、チャレンジし続けることは非常に重要です。
リジェクトとなった場合でも、査読者よりコメントを頂くことで、研究の改善アイデアをいただくことができます。
有識者に丁寧に添削頂ける機会もそう多くないので、リジェクトをいただけること自体にも非常に価値があります。
条件付き採録となった場合、指摘事項の修正で採録につなげることができます。
この際、指摘事項が多かったとしても、「指摘事項の改善で採録につながる」という考えの元、やるべきことが明確となるため、最短で採録につなげることができます。
まとめ
以上、社会人ドクターが博士修了要件の業績を揃えた方法を紹介いたしました。
まとめ
- 社会人ドクター入学前に対外発表業績を揃える
- レター論文を活用する
- 積極的に投稿する、リジェクトに価値がある